HOME > 知っておきたい塗装についての疑問点 > 外壁や屋根塗装で使用される道具

外壁や屋根塗装で使用される道具

塗装では、主に刷毛やローラー、スプレーを使って塗料を塗ります。職人は、塗料や塗装面にあった道具を使用することで、高品質な仕上がりを可能にしています。

刷毛

特徴

古くから外壁塗装に使用されている道具です。ローラーが出回ってからは使用頻度が低くなりましたが、ローラーで塗装できない部分は、刷毛を使用します。

職人の技術が仕上がりに大きく影響される道具ですが、技術のある職人が塗ることで、どの道具よりも均一にムラなく仕上げることが可能です。

メリット、デメリット

■メリット
・場所や塗布物の形状に左右されず、あらゆるものに対応できる。
・熟練の職人が塗ると、どの道具よりも仕上がりが綺麗になる。

■デメリット
・職人の技術力が重要になる。
・技術が足りないと、色ムラが起きる可能性がある。
・一度に塗れる範囲が狭いため、施工に時間がかかる。

種類

刷毛は、道具自体の形が異なれば、豚、馬、羊などの毛の種類や長さも異なるため、施工や塗料にあった種類の刷毛を選ぶ必要があります。

刷毛の種類例
平刷毛:一度に広い面積を塗ることができます。
寸胴刷毛:一度にたくさんの塗料を塗ることができます。
目地刷毛:ローラーでは塗れない、目地など細かい所を塗ることができます。
隅切り刷毛:他所との境、細い溝部分の隅を塗ることができます。
ダメ込み刷毛:先のまとまりが良く、入隅や段差などを塗ることができます。

ローラー

特徴

基本的に外壁塗装では、ローラーを使い塗装します。刷毛やスプレーと比べ、職人の技術にあまり左右されず綺麗に塗装することができます。また、一度に広範囲を塗ることができるため、ローラーは非常に重宝されています。

塗料を塗るだけではなく、塗料を吹き付けた塗面にローラーを使用することにより、さざ波模様やゆず肌模様を外壁に施すことができます。


メリット、デメリット

■メリット
・一度に広い範囲の塗装ができる。
・職人の技術にあまり左右されない。
・ムラなく仕上げることができる。

■デメリット
・ローラーが入らない部分は塗れない。
・狭い場所など塗れないため、使用できる箇所が制限される。
・手入れをしないと、毛が抜け落ち、塗膜に入り込んでしまう可能性がある。

種類

■砂骨ローラー(マスチックローラー)
表面が網の目状になっているローラー。塗料を一度にたくさん吸い込むことができるため、ドロドロと粘土が高い塗料を厚く塗る際に使用されます。

■ウールローラー(羊毛ローラー)
短毛:平滑な面を塗装するのに適していて、滑らかな仕上がりになります。
長毛:奥まで長い毛が入り込むので、凹凸部を綺麗に塗ることができます。
中毛:短毛と長毛の特徴を備えた万能ローラーです。

■ヘッドカットローラー
ヘッドカットという模様をつける際に使用するローラーです。スプレーの吹き付けでできた凹凸部の表面にローラーをあて突起部分を潰します。

特徴

スプレーから塗料を吹き付けることで、広範囲に素早く塗料を塗布することができます。ですが、塗装物と適度な距離を保たないとムラが発生してしまうため、塗装できる箇所に制限があります。

スプレーで塗装する際、塗料によっては、刷毛やローラーと同じ希釈率(調合割合)ではダメな場合があります。また、艶を調整した塗料は、刷毛やローラーではなく、スプレーで塗装することを勧めている塗料もあります。

例: パーフェクトトップ(日本ペイント) 塗料パンフレット、施工上の注意より抜粋


メリット、デメリット

■メリット
・広範囲に塗料を吹き付けることができるので施工が早い
・スタッコ仕上げ、リシン仕上げなどスプレーでしかだせない模様がある

■デメリット
・吹き付ける距離を見誤ると、ムラが発生してしまう
・養生をしっかりしないと違う塗布物ににかかってしまう
・不快な臭いや騒音が発生する
・均一に塗料を放射できないので塗料のロスが生じる

種類

■エアスプレー
塗料と空気を圧縮して噴射します。エアレススプレーよりも細かく塗料を噴射できますが、一度に大量の塗料を噴射するため、塗料のロスが発生します。

■エアレススプレー
塗料そのものを圧縮して噴射します。エアスプレーよりも噴射量が少なく、ロスが出にくいです。また、高粘度の塗料を噴射することができます。

ページトップへ戻る