使用する塗料によっては、艶の有無や強弱など、艶の種類を選ぶことができます。艶が有ると無いとでは、建物の印象がガラッと変わります。また、艶の種類を変更した場合には耐久年数に若干の差が生じます。そのため、塗料が決まったら、艶を選ぶことができるのか業者に確認しましょう。また、艶を選ぶ際は、見た目と耐久性、両方を理解したうえで慎重に決めましょう。
艶の種類は、主に艶あり(7分艶、5分艶、3分艶を含む)と艶なしの2つに分類されます。
光沢があり、高級感ある綺麗な見た目に仕上がります。光沢が強いため、光の照射角度や見る角度によって色ムラがあるように見える場合があります。また、艶がある塗料に艶消し剤をいれることで、7分艶、5分艶、3分艶など、艶の度合いを落とすことができます。 艶は約3年前後でなくなります。
■良い印象
・高級感がある
・仕上がりが艶なしより綺麗に見える
・塗り替えた感じがよくわかる
■悪い印象
・安っぽく見える
・目立ちすぎる
・落ち着きがない
落ち着いた控えめな見た目に仕上がります。艶なしは、艶ありと違い艶の劣化がないため、立地条件によっては塗装時とあまり変わらない安定した美観が保持できます。
■良い印象
・落ち着いている
・主張しすぎず、控えめでオシャレ
・モダン、シック
■悪い印象
・塗り替えた感じがあまりでない
・高級感がない
仕上がりが地味になる
艶あり塗料のほうが艶なし塗料と比べて、耐久年数が約1年~2年長いです。
理由は
・表面がツルツルしているため表面にゴミや藻などがつきにくい。
・艶が太陽光を反射してくれるため耐光性が高く、塗膜の劣化速度が遅い。
艶あり塗料でも、例外として7分艶、5分艶、3分艶など、艶を調整して使用した場合は耐久性が落ちます。これらの艶は、一般的にフラットベースという艶消し剤を艶あり塗料に混ぜることで艶を落としています。艶消し剤は元々の塗料に含まれない材料なので、余分なものが混ざりあう形になります。そのため、艶を調整した塗料は耐久年数が若干落ちます。
元から艶がない塗料を使用することで、艶なしでさらに耐久年数も落とさずに塗装することができます。艶を調整するために必要な材料が含まれないため、艶なしで塗料がもつ100%の性能を発揮することができます。
塗料名 | 塗料メーカー | 平米(㎡)単価 |
アートフレッシュ | エスケー化研 | 2,500円 |
ナノコンポジットW | 水谷ペイント | 2,200円~3,200円 |
GAINA | 株式会社日進産業 | 3,800円~4,500円 |
インディフレッシュセラ | 日本ペイント | 2,090円 |
艶の見え方は、光の照射角度や外壁の色など様々な状況によって変化します。そのため、艶を決める際は、下記の項目になぞって確認することをオススメします。
色と同じで、面積の大小によって艶の見え方が違います。また、塗装する色によっては艶を際立たせてしまう場合があります。そのため、できるだけ大きいサンプルを用意してもらいましょう。
■艶を際立たせてしまう色
白や黒、原色(赤、黄、青)に近い暗い色は、光の当たり方によっては艶を際立たせてしまう可能性があります。
外で太陽光にサンプルを当てながら見たり、見る角度を変えることで、実際の見た目に近い形をイメージすることができます。
塗料名を検索することで、塗料メーカーのホームページから調べることができます。
例:日本ペイント外装用塗料(上塗り)ページ
( https://www.nipponpaint.co.jp/biz1/building/products/gaisou.html )
業者から塗料のカタログを受け取っている場合は、荷姿の項目に艶について記載がある場合があります。
例:パーフェクトトップ(日本ペイント)のカタログ